二次方程式の解き方

【二次方程式の計算問題】こんな場合にはどうする!?分数などの難しい3パターンを解説!

二次方程式の計算には

これ、どうやって解くの!?

このように戸惑ってしまうような問題があります。

次の二次方程式を解きなさい。

(1)\(\displaystyle{\frac{1}{6}x^2=\frac{1}{2}x-\frac{1}{3}}\)

(2)\(x^2-0.18x-0.0144=0\)

(3)\(1:(x+2)=(x+2):(5x+16)\)

分数…小数…比例式…!!

今回の記事では、このようにちょっと変わった二次方程式について、それぞれの計算方法をイチから解説していきます。

これらは、実際に入試で出題されている問題です。

今回の記事を通して、しっかりと解けるようにしておきましょう!

 

二次方程式の基本的な問題の解き方については、こちらで解説しています。

>【二次方程式の解き方まとめ!】中学数学で学習する計算やり方を解説!

 

この記事を通して以下のことが理解できます。

記事の要約
  1. 分数がある場合の計算方法
  2. 小数がある場合の計算方法
  3. 比例式になっている場合の計算方法

分数の計算は?二次方程式の解き方!

次の二次方程式を解きなさい。

(1)\(\displaystyle{\frac{1}{6}x^2=\frac{1}{2}x-\frac{1}{3}}\)

分母の数の最小公倍数を両辺に掛けて、分数を消す!

方程式で分数が出てきた場合は消す!

というのが基本的な考え方になります。

今回の方程式では、分母にある数の最小公倍数は6となっているので、両辺に6を掛けます。

$$\begin{eqnarray} \frac{1}{6}x^2&=&\frac{1}{2}x-\frac{1}{3}\\[5pt]\frac{1}{6}x^2 \times 6&=&\frac{1}{2}x\times 6-\frac{1}{3}\times 6\\[5pt]x^2-3x+2&=&0\\[5pt](x-2)(x-1)&=&0\\[5pt]x&=&2,1\end{eqnarray}$$

答え

$$x=2, 1$$

このように分数を消してしまえば、いつも通りの二次方程式として計算することができます。

 

ただし、次のような問題では分数を消さずに解くこともできます。

次の二次方程式を解きなさい。

$$\displaystyle{x^2-x+\frac{1}{4}=0}$$

方程式に分数が含まれているので、セオリー通り分数を消して解いていくなら次のようになります。

$$\begin{eqnarray}x^2-x+\frac{1}{4}&=&0\\[5pt]\left(x^2-x+\frac{1}{4}\right)\times 4&=&0\\[5pt]4x^2-4x+1&=&0\\[5pt](2x-1)^2&=&0\\[5pt]x&=&\frac{1}{2} \end{eqnarray}$$

答え

$$x=\frac{1}{2}$$

しかし、\(\displaystyle{\frac{1}{4}=\left(\frac{1}{2} \right)^2}\) であることに気が付いた人は次のように解くことができます。

$$\begin{eqnarray}x^2-x+\frac{1}{4}&=&0\\[5pt]\left(x-\frac{1}{2} \right)^2&=&0\\[5pt]x&=&\frac{1}{2} \end{eqnarray}$$

このように、分数のまま因数分解ができることに気が付いた場合

分数を消すことなく計算していってOKです。

分数のコツ!

まずは分数を消すこと!

ただし、分数のまま因数分解が可能な場合には、そのままの形で進めていきましょう。

 

小数の計算は?二次方程式の解き方!

次の二次方程式を解きなさい。

(2)\(x^2-0.18x-0.0144=0\)

小数も、分数同様に消したくなるところなのですが…

小数を消そうと両辺に\(\times 1000\) をすると

$$1000x^2-1800x-144=0$$

という形になってしまい、計算が困難になってしまいます…

解の公式で解けなくはないけど、係数が大きすぎてイヤだね(^^;)

 

というわけで、今回の問題では

小数は消さずに、そのまま因数分解を試みます。

\(0.0144=0.06\times 0.24\) であることに注目し計算していきます。

$$\begin{eqnarray}x^2-0.18x-0.0144&=&0\\[5pt](x+0.06)(x-0.24)&=&0\\[5pt]x&=&-0.06, 0.24 \end{eqnarray}$$

答え

$$x=-0.06, 0.24$$

 

次の二次方程式のように、小数を消したあとの式がシンプルになる場合には、速攻で消してやりましょう!

次の二次方程式を解きなさい。

$$0.2x^2+1.2x+1=0$$

$$\begin{eqnarray}(0.2x^2+1.2x+1)\times 10&=&0\times 10\\[5pt]2x^2+12x+10&=&0\\[5pt]x^2+6x+5&=&0\\[5pt](x+5)(x+1)&=&0\\[5pt]x=-5, -1&& \end{eqnarray}$$

答え

$$x=-5, 1$$

 

小数のコツ!

\(\times 10\),\(\times 100\) をして小数を消したいけれど…

小数を消した後の方程式が複雑になってしまう場合には、小数を残したまま因数分解を試みましょう!

比例式の計算は?二次方程式の解き方!

(3)\(1:(x+2)=(x+2):(5x+16)\)

比例式では、上のポイントにあるように「内内=外外」の計算を通して方程式を作りましょう。

$$\begin{eqnarray}1:(x+2)&=&(x+2):(5x+16)\\[5pt](x+2)(x+2)&=&5x+16\\[5pt]x^2+4x+4&=&5x+16\\[5pt]x^2-x-12&=&0\\[5pt](x-4)(x+3)&=&0\\[5pt]x&=&-3,4 \end{eqnarray}$$

答え

$$x=-3, 4$$

比例式が出てきたことで、戸惑ってしまう方は多いのです。

だけど、比例式から方程式を作る方法について知っておけば、別になんてことない普通の問題だってわかるね(^^)

比例式のコツ!

比例式が出てきたら、「内内=外外」の関係を使って方程式をつくろう!

 

二次方程式の計算まとめ!

ちょっと見た目が変わっている二次方程式の計算方法について解説しました。

これらの問題は、一度経験しておくことが大切です。

 

こういった形を初めて見た場合には難しく感じるかもしれませんが、一度解いたことがある人にとっては、めちゃくちゃ楽勝な問題になっちゃうよね。

何事も経験が大事!

というわけで、これからもいろんな問題に挑戦していきましょう!

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