連立方程式の解き方

【連立方程式】代入法を使った問題の解き方は?やり方をイチから解説!

連立方程式には「加減法」「代入法」と2つの解き方があります。

この2つのうち、苦手としている人が多いのが今回取り上げる代入法を使った解き方です。

 

実際には、加減法だけを使えれば何とか乗り切ることはできます。

だけど、代入法を知っておいた方が圧倒的に便利です。

今後学習していくであろう関数の分野で、代入法は大活躍するということもあるので、今のうちにしっかりと身につけておきたいですね!

 

というわけで!

今回の記事を通して、代入法を使った解き方についてイチから学んでいきましょう。

この記事を通して以下のことが理解できます。

記事の要約
  1. 代入法を使った連立方程式の解き方
  2. 例題を使って、実際の問題を解く手順
  3. 分数がある場合のやり方について

連立方程式の代入法を使った解き方

代入法の手順

代入法とは、一方の式をもう一方の式に代入して文字を消去することで解き進める方法です。

  1. \(x=\cdots \)または\(y=\cdots\) の式をもう一方の式に代入する
  2. ①によってできた方程式を解く
  3. ②で求めた解を用いて、もう一方の解を求める
  4. 完成!

代入して、解く!

それだけのことです。

それでは、次の連立方程式を上の手順に従って解いてみましょう。

次の連立方程式を解きなさい。

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} y = x-9 \\ 2x – 5y = 3 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

連立方程式が、\(x=\cdots\) または \(y=\cdots\) の形になっていたら代入法の目印です。

加減法を使って解くこともできますが、代入法を使った方が圧倒的にラクに解けます。

加減法を使って解く方法はこちらの記事で解説しています。

>【連立方程式】加減法を使った問題の解き方は?やり方をイチから解説!

手順① \(x=\cdots \)または\(y=\cdots\) の式をもう一方の式に代入する

\(y=\cdots\) の形になっている \(y=x-9\) の式をもう一方の式に代入します。

代入するときには、必ず式にかっこをつけるようにしてください。

手順② ①によってできた方程式を解く

手順①で作った方程式を解きましょう。

$$\begin{eqnarray}2x-5(x-9)&=&3\\[5pt]2x-5x+45&=&3\\[5pt]-3x&=&3-45\\[5pt]-3x&=&-42\\[5pt]x&=&14 \end{eqnarray}$$

これで、連立方程式の\(x\) の解が求まりました。

手順③ ②で求めた解を用いて、もう一方の解を求める

手順②で求めた \(x=14\) を元の式に代入して\(y\) の値を求めます。

このとき、\(y=x-9\),\(2x-5y=3\) どちらの式に代入しても良いのですが、なるべく\(y=\cdots\),\(x=\cdots\) の式に代入した方が計算がラクになります。

 

\(x=14\) を \(y=x-9\) に代入すると

$$y=14-9=5$$

手順④ 完成!

以上の手順により、\(x=14,  y=5\) ということが求まりました。

連立方程式の解はいろいろな表記の仕方があり

$$x=14,  y=5$$

$$(x,y)=(14,5)$$

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x  = 14 \\ y = 5 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

など、いろいろな表し方がありますが意味していることはすべて同じです。

こんな場合も同じやり方だ!

次の連立方程式を解きなさい。

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x = -y+3 \\ x  = 3y-5 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

このように、両方ともが \(x=\cdots\) の形になっていてもやり方は同じです。

$$\begin{eqnarray}-y+3&=&3y-5\\[5pt]-y-3y&=&-5-3\\[5pt]-4y&=&-8\\[5pt]y&=&2 \end{eqnarray}$$

\(y=2\) を \(x=-y+3\) に代入すると

$$x=-2+3=1$$

よって、連立方程式の解は

$$(x,y)=(1,2)$$

 

このような形は関数の単元において良く出題されます。

やり方は、基本的な代入法のやり方と同じですね!

代入法を使ったやり方(応用編)

次の連立方程式を解きなさい。

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 3x = 6y-9 \\ 3x-2y  = 7 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

この連立方程式では、どちらも \(x=\cdots\),\(y=\cdots\) の形になっていないので代入法は使えないのかな…?と思われてしまいます。

しかし、この問題では代入法が使えます!

このように、2つの式には\(3x\)という部分が共通しています。

なので、\(x\) に代入するのではなく \(3x\)の部分に丸ごと代入してやります。

$$\begin{eqnarray}(6y-9)-2y&=&7\\[5pt]6y-9-2y&=&7\\[5pt]4y&=&7+9\\[5pt]4y&=&16\\[5pt]y&=&4 \end{eqnarray}$$

\(y=4\) を \(3x=6y-9\) に代入すると

$$\begin{eqnarray}3x&=&6\times 4-9\\[5pt]3x&=&15\\[5pt]x&=&5 \end{eqnarray}$$

以上より、連立方程式の解は

$$(x,y)=(5,4)$$

 

今回の問題のように、\(2x=\cdots\),\(3y=\cdots\) のように\(x,y\) に係数がついていたとしても、それを丸ごと代入するということで代入法を使える場合があります。

分数がある場合の代入法

次の連立方程式を解きなさい。

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l}\frac{1}{4}x=\frac{1}{2}y +1  \\ x-y = 4 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

分数を含む場合には、分母の最小公倍数を掛けて分数を消す!

そこから代入法を使って解いていきましょう。

$$\begin{eqnarray}(2y+4)-y&=&4\\[5pt]y+4&=&4\\[5pt]y&=&0 \end{eqnarray}$$

\(y=0\) を \(x=2y+4\) に代入すると

$$x=2\times 0+4=4$$

よって、連立方程式の解は

$$(x,y)=(4,0)$$

 

分数があれば消す!ですね。

連立方程式の代入法の解き方まとめ

代入法の手順

代入法とは、一方の式をもう一方の式に代入して文字を消去することで解き進める方法です。

  1. \(x=\cdots \)または\(y=\cdots\) の式をもう一方の式に代入する
  2. ①によってできた方程式を解く
  3. ②で求めた解を用いて、もう一方の解を求める
  4. 完成!

 

加減法だけでなく、今回学習した代入法を使いこなせるようになるといろんな単元で役に立ちます。

なので、たくさん練習を重ねて理解を深めていきましょう!

代入法の練習問題はこちら

>方程式練習問題【連立方程式の代入法】