連立方程式の解は、グラフの交点の座標と等しい!
このことを利用すると、連立方程式の解はグラフを書いて求めることができます。
今回の記事では、連立方程式をグラフを用いて解く方法。
そして、応用の話題になりますが
連立方程式の解がない!?
という問題についても触れていきます。
この記事を通して以下のことが理解できます。
- 連立方程式のグラフの書き方、解の求め方
- グラフが平行になると、解なしになるぞ!
連立方程式をグラフを使って解く問題のやり方
- 2つの方程式をグラフにする
- グラフの交点の座標を読みとる
- ②の値が解になる!
次の連立方程式をグラフを用いて求めなさい。
$$\displaystyle{\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l}x+2y=10\\ 3x-y=7 \end{array} \right. \end{eqnarray}}$$
手順① 2つの方程式をグラフにする
まずは、2つの方程式をグラフにしていきましょう。
傾き、切片を読み取りやすくするため、\(y=\cdots\) の形に変形します。
グラフの書き方は単純、切片をとって傾きだけ動いたところに点を取る。
これらを1つのグラフ上に書くと次のようになります。
手順② グラフの交点の座標を読み取る
手順①で書いた2つのグラフから交点の座標を読み取りましょう。
交点のグラフの目盛を見ると、\((2,4)\) という座標が読み取れました。
手順③ ②の座標が連立方程式の解になる!
以上より、グラフの交点の座標が連立方程式の解になるので
\(\displaystyle{\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l}x+2y=10\\ 3x-y=7 \end{array} \right. \end{eqnarray}}\) の解は、\((x,y)=(2,4)\) となります。
答え
$$(x,y)=(2,4)$$
グラフを書いて、交点の座標を読み取る!
これで連立方程式の解を求めることができちゃいます。
楽勝ですね(^^)
連立方程式をグラフで解く問題の練習はこちら
連立方程式の解がない!?グラフが平行になる場合
\(a\)を定数とする。\(x,y\) についての連立方程式
\(\displaystyle{\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l}ax+y=10\\ 2x-y=1 \end{array} \right. \end{eqnarray}}\) の解が存在しないとき、\(a\) の値を求めなさい。
解が存在しない、解がない!?
そんなの知らねぇ…となってしまいそうですが
連立方程式の解は、グラフの交点だ!
という考え方を用いれば簡単です。
連立方程式の解が存在しないというのは
このように、それぞれのグラフが交わることがないということ。
つまり、それぞれのグラフの傾きが等しくなるってこと!
では、今回の連立方程式を見て
それぞれの方程式をグラフにした場合の、傾きを読み取ります。
これらの傾きが等しくなれば、グラフが平行になり解なしとなるので
$$\begin{eqnarray}-a&=&2\\[5pt]a&=&-2 \end{eqnarray}$$
答え
$$a=-2$$
連立方式の解が存在しない
⇒ グラフが交わらない!
直線の場合には傾きが等しく、平行になっている。
連立方程式のグラフを使った問題まとめ!
グラフを使うことで連立方程式の解を簡単に求めることができました。
だけど、実際には連立方程式の解を求めるためにわざわざグラフを使うことはありません(^^;)
では、どんな場面で今回の知識を使うのか。
それは…グラフの交点を求めたい場合です。
関数の単元において、グラフの交点を求める場面は多々あります。
そんなときに、それぞれのグラフの式を連立方程式で解くことによって交点の座標を求めます。
連立方程式を解く ⇒ グラフの交点を求める
という活用は少ないですが
グラフの交点知りたい! ⇒ 連立方程式を解く!
という活用は、めちゃめちゃありますので頭に入れておいてくださいね(^^)