連立方程式の解き方

【連立方程式】加減法を使った問題の解き方は?やり方をイチから解説!

連立方程式には「加減法」「代入法」という2つの解き方があります。

中でも加減法という解き方は、連立方程式を学習していく上では、基本中の基本となるとっても大切なモノです。

 

今回の記事を通して、加減法を使った解き方についてイチから学んでいきましょう。

この記事を通して以下のことが理解できます。

記事の要約
  1. 加減法を使った連立方程式の解き方
  2. 例題を使って、実際の問題を解く手順

連立方程式の加減法を使った解き方

加減法の手順

加減法とは、それぞれの式を足したり、引いたりして文字を消去することで解き進める方法です。

  1. \(x\)または\(y\)の係数を揃える
  2. ①で揃えた係数が同じ符号ならそれぞれの式を引く、異なる符号なら足す。
  3. ②で作った方程式を解く
  4. ③で求めた解を用いて、もう一方の解を求める
  5. 完成!

では、次の連立方程式を手順に従って解いていきましょう。

次の方程式を解きなさい。

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 3x -y = 5 \\ 7x + 2y = 3 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

手順①\(x\)または\(y\)の係数を揃える

\(x,  y\) どちらの係数を揃えるかは、なるべく最小公倍数が小さくなる方を選ぶとラクに計算が進みます。

\(x\)の係数は3と7なので、最小公倍数は21

\(y\)の係数は1と2なので、最小公倍数は2

それぞれを見比べると、\(y\)の係数の方が小さいので今回の問題では\(y\) の係数を揃えることとします。

手順②係数が同じ符号ならそれぞれの式を引く、異なる符号なら足す。

\(y\)の係数を揃えて、それぞれの式を足したことで\(y\)を消去した \(13x=13\) という方程式ができました。

手順③ ②で作った方程式を解く

手順②で作った方程式を解きましょう。

$$\begin{eqnarray}13x&=&13\\[5pt]x&=&13\div 13\\[5pt]x&=&1 \end{eqnarray}$$

これで連立方程式の\(x\)の解が1であることが求まりました。

あとは、\(y\)を求めれば完成です。

手順④ ③で求めた解を用いてもう一方の解を求める。

手順③で求めた\(x=1\) を連立方程式の式である \(3x-y=5\) または\(7x+2y=3\) に代入します。

どちらの式に代入してもOKですが、代入したときになるべく計算がラクになりそうな方にしましょう。

今回は、\(3x-y=5\) に代入します。

$$\begin{eqnarray}3\times 1-y&=&5\\[5pt]3-y&=&5\\[5pt]-y&=&5-3\\[5pt]-y&=&2\\[5pt]y&=&-2 \end{eqnarray}$$

手順⑤ 完成!

以上の手順により、\(x=1,  y=-2\) ということが求まりました。

連立方程式の解はいろいろな表記の仕方があり

$$x=1,  y=-2$$

$$(x,y)=(1,-2)$$

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x  = 1 \\ y = -2 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

など、いろいろな表し方がありますが意味していることはすべて同じです。

 

ついでに、\(x\)の係数を揃えた場合の計算についても確認しておきましょう。

\(x\)の係数を揃えた場合の計算

よって、連立方程式の解は \((x,y)=(1,-2)\) となります。

加減法を使った解き方(変形あり)

次の方程式を解きなさい。

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x= 2y-8 \\ 2x + 5y = 2 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

あれ、ちょっと先ほどの問題と見た目が違いますね。

\(x=2y-8\) の部分に戸惑ってしまいます。

このように、\(x=\cdots\),\(y=\cdots\) といった形の式がある場合には「代入法」という解き方を利用すると簡単に解くことができます。

だけど、今回の記事で学習している「加減法」を使っても解くことができるので以下で紹介していきます。

 

まずは、加減法で見慣れた形に変形すべし!

このように、移項して式の形を変えてやれば見慣れた連立方程式にすることができますね!

 

あとは、上で紹介した手順で解いていけばOKです。

よって、連立方程式の解は \((x,y)=(-4,2)\) となります。

小数、分数の解き方

次の連立方程式を解きなさい。

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} 0.2x-0.3y= 1 \\ x – 3y = 14 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

このように小数が出てきた場合には、10倍、100倍をして小数を消す!

 

次の連立方程式を解きなさい。

$$\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} \frac{1}{3}x-\frac{1}{2}y= 1 \\ x + 4y = -5 \end{array} \right. \end{eqnarray}$$

このように分数が出てきた場合には、分母の最小公倍数を掛けて分数を消す!

 

このように、小数や分数が出てきた場合には消す!

見慣れた形を作ってから解き始めていきましょう。

連立方程式の加減法まとめ

加減法の手順

加減法とは、それぞれの式を足したり、引いたりして文字を消去することで解き進める方法です。

  1. \(x\)または\(y\)の係数を揃える
  2. ①で揃えた係数が同じ符号ならそれぞれの式を引く、異なる符号なら足す。
  3. ②で作った方程式を解く
  4. ③で求めた解を用いて、もう一方の解を求める
  5. 完成!

 

いくつか問題を紹介しましたが

どれも計算が大変!!

連立方程式の問題は、どうしても計算量が多くなってしまいます。

だから、たくさん練習をしておく必要がありますね。

>方程式練習問題【連立方程式の加減法】

こちらに練習問題をおいてあるので練習しておきましょう。