この記事では、一次方程式の解き方について解説していきます。
一次方程式の解く手順は?
かっこ、分数、小数があるときの解き方は?
などなど、一次方程式のあらゆるパターンの解き方について例題を通して説明していきます。
この記事を通して以下のことが理解できます。
- 一次方程式の解き方の手順
- かっこがついているときの解き方
- 小数があるときの解き方
- 分数があるときの解き方
一次方程式の解き方
- 文字は左辺に、数は右辺に移項する
- それぞれを計算して、\(ax=b\) の形にする
- \(x\) の係数で両辺を割る
- 完成!
では、手順に従って次の方程式を解いてみましょう。
次の方程式を解きなさい。
$$5x+2=3x-8$$
手順①文字は左辺に、数は右辺に移項する
手順②それぞれを計算して、\(ax=b\) の形にする
手順③\(x\) の係数で両辺を割る
手順④完成!!
このようにして一次方程式を解くことができます。
方程式の解を求めることができたら、手順⑤として確かめもやっておきましょう。
ここで説明した通り、方程式の解を代入すると等式が成り立つはずです。
なので、\(x=-5\)が方程式の解として正しいかどうか、代入して確かめてみましょう。
左辺\(5x+2\) に\(x=-5\)を代入すると
$$(左辺)=5\times (-5)+2=-23$$
右辺\(3x-8\) に\(x=-5\)を代入すると
$$(右辺)=3\times (-5)-8=-23$$
となり、(左辺)=(右辺)が確かめられましたね。
よって、\(x=-5\) は方程式の解として正しいということが分かります。
テストなどでは、このように確かめまでやっておくことをおススメします。
- 文字は左辺に、数は右辺に移項する
- それぞれを計算して、\(ax=b\) の形にする
- \(x\) の係数で両辺を割る
- 完成!
$$\begin{eqnarray}5x+2&=&3x-8\\[5pt]5x-3x&=&-8-2\\[5pt]2x&=&-10\\[5pt]x&=&\frac{-10}{2}\\[5pt]x&=&-5 \end{eqnarray}$$
一次方程式の基本問題の練習はこちらから
かっこがついている方程式の解き方
次の方程式を解きなさい。
$$3(x-3)-1=4-(x+2)$$
方程式にかっこがついている場合
最初にかっこをはずしてしまえ!
それだけのことです。
かっこのはずし方
$$+(2x-1)=2x-1$$
$$-(2x-1)=-2x+1$$
まずは、方程式のかっこをはずしてしまいます。
$$\begin{eqnarray}3(x-3)-1&=&4-(x+2)\\[5pt]3x-9-1&=&4-x-2 \end{eqnarray}$$
かっこをはずすことができれば、あとは上で説明した手順通りにやっていけばOKです。
最初にかっこをはずしてしまえ!
$$\begin{eqnarray}3(x-3)-1&=&4-(x+2)\\[5pt]3x-9-1&=&4-x-2\\[5pt]3x-10&=&-x+2\\[5pt]3x+x&=&2+10\\[5pt]4x&=&12\\[5pt]x&=&\frac{12}{4}\\[5pt]x&=&3 \end{eqnarray}$$
かっこがついている一次方程式の練習はこちらから
小数がある方程式の解き方
次の方程式を解きなさい。
$$0.2-0.1x=0.3x+1$$
方程式に小数が含まれている場合
両辺を10倍、100倍して小数を消す!
方程式に含まれる小数が、小数第1位までであれば両辺を10倍、小数第2位までであれば両辺を100倍します。
今回の方程式であれば、小数第1位までの小数なので両辺を10倍します。
$$\begin{eqnarray}0.2-0.1x&=&0.3x+1 \\[5pt](0.2-0.1x)\times 10&=&(0.3x+1)\times 10\\[5pt]2-x&=&3x+10\end{eqnarray}$$
このように、小数を消すことができました。
あとは、基本通りのやり方で解くことができますね。
両辺を10倍、100倍して小数を消す!
$$\begin{eqnarray}0.2-0.1x&=&0.3x+1 \\[5pt](0.2-0.1x)\times 10&=&(0.3x+1)\times 10\\[5pt]2-x&=&3x+10\\[5pt]-x-3x&=&10-2\\[5pt]-4x&=&8\\[5pt]x&=&-\frac{8}{4}\\[5pt]x&=&-2\end{eqnarray}$$
小数がある一次方程式の練習はこちらから
分数がある方程式の解き方
次の方程式を解きなさい。
$$\frac{1}{3}x+1=\frac{1}{4}x$$
方程式に小数が含まれている場合
分母の最小公倍数を両辺に掛けて分数を消す!
今回の方程式であれば、分母にある3と4の最小公倍数である12を両辺に掛けます。
$$\begin{eqnarray}\frac{1}{3}x+1&=&\frac{1}{4}x \\[5pt]\left( \frac{1}{3}x+1\right)\times 12&=& \frac{1}{4}\times 12\\[5pt]4x+12&=&3\end{eqnarray}$$
このように、分数の形を消すことができました。
ここまでくれば、基本通りの解き方でできますね。
分母の最小公倍数を両辺に掛けて分数を消す!
$$\begin{eqnarray}\frac{1}{3}x+1&=&\frac{1}{4}x \\[5pt]\left( \frac{1}{3}x+1\right)\times 12&=& \frac{1}{4}\times 12\\[5pt]4x+12&=&3\\[5pt]4x&=&3-12\\[5pt]4x&=&-9\\[5pt]x&=&-\frac{9}{4}\end{eqnarray}$$
分数がある一次方程式の練習はこちらから
一次方程式の解き方まとめ
- 文字は左辺に、数は右辺に移項する
- それぞれを計算して、\(ax=b\) の形にする
- \(x\) の係数で両辺を割る
- 完成!
- 余裕があるときは、解を代入して確かめる
かっこがある場合 ⇒ まずは、かっこをはずす!
小数がある場合 ⇒ 両辺を10倍、100倍して小数を消す
分数がある場合 ⇒ 分母の最小公倍数を両辺に掛けて分数を消す
一次方程式の解き方については、何度も何度も練習してスラスラ解けるようにしておきましょう。
一次方程式の解き方の練習はこちら
方程式の解き方がバッチリになったら、次は利用問題だ!